百耕資料館 粉本デジタルアーカイブ

戎
番号978
原作者(流派)円山応挙 (円山派)
表題
材質技法紙本淡彩
形態裏打
員数1
法量 縦×横(cm)61.0×36.0
制作年(天明4) (1784)
写作者(所蔵者)岡田(広章)
写作年(所蔵年)文政11 (1828)
銘文(表)
款記写・画賛写・写作者(所蔵者)の留書等
銘文(裏)
写作者(所蔵者)の留書等
「文政戊子/弐福(幅)對/戎/岡田藏」
備考『茂木家旧蔵品入札目録』(大正10年12月19日入札)に本品の原本らしき応挙の画を掲載。「恵比寿図」掛幅装、縦102.4㎝×横33.3㎝。画は上部に本品の高さ三分の二程度の余白あり。画中右下に「應擧」(印章2顆)の款記あり。番号39大黒の原本らしき画(「大黒図」)と二幅対(右)。なお、『旧高瀬藩主細川家御蔵器展観入札」(大正7年10月31日入札)には、上記2幅に酷似する応挙の画にやはり応挙作「蓬莱図」を加えた三幅対を掲載するも未勘。
解説円山応挙の画の模写です。画裏の写作者(所蔵者)の留書から、本品の原本が掛幅(掛け軸)で、二幅対のうちの1幅であることがわかりますが、大正10年(1921)刊行のオークションカタログに、本品の原本らしき画(「恵比寿図」)を右、番号39大黒の原本らしき画(「大黒図」)を左に配する二幅対の応挙の画が確認できました。本品の原本らしき画は上部に本品の高さ三分の二程度の余白があったようです。また、同画に見える応挙の落款には制作年は記されませんが、番号39の原本らしき画の落款には天明4年と制作年が記されており、両者が同時に製作されたとすれば、応挙52歳の作となります。画題の戎(恵比寿)は、七福神の一柱としておなじみ。他の神々と異なって日本固有の神様で、始め海上・漁業の守り神として漁民の信仰を受け、のちに農村や都市部にも信仰が広まり、農業の神や商売の神としても仰がれるようになりました。

↑ PAGE TOP