◆2024年度春季企画展 武井百耕の交遊/粉本に見る描かれた鳥たち
武井百耕の交遊(1階展示室1)
その雅号が当館の名称の由来となった武井伊右衛門(百耕、1845-1917)は、板宿村戸長、兵庫県第三区長、兵庫県会議員、兵庫県八部・有馬郡長を歴任して地方行政にあたる一方、公職引退後は、書画や漢詩文を嗜み、梅園「魁春園」・菊園「秋錦園」を開いて一般に開放し、茶器の鷹取焼を創めるなど、さまざまな文化芸術活動に関与しました。本展では、この百耕が親交を結んだ人々のうちから、神田孝平(第7代兵庫県知事〈役職名は県令〉)、鳴瀧幸恭(初代神戸市長)、橋本海関・水越耕南・藤沢南岳(ともに漢学者・漢詩人)、関谷清景(世界初の地震学教授)をとりあげ、その交遊のありさまをご紹介し、そこから当時の政治・経済や社会・文化の一端をかいま見ます。
展示構成
Ⅰ海関・耕南・南岳/Ⅱ神田孝平と鳴瀧幸恭./Ⅲ関谷清景
主な展示品
題名 | 所蔵 | |
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年未詳 橋本海関書 | 百耕資料館 |
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明治9年 神田孝平扁額 | 百耕資料館 |
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明治時代 関谷書簡集(部分) | 百耕資料館 |
粉本に見る描かれた鳥たち(2階展示室2)
画稿、下絵、古名画の模写などを粉本(ふんぽん)といいます。当館には、諸派の絵師(画家)に関わる2千点もの粉本が所蔵されています。本展では、その中から、さまざまな鳥を題材にした画の粉本を流派横断的にとりあげ、江戸時代の人々の鳥に関するイメージを探るとともに、粉本についてのご理解を深めていただきます。
展示構成
Ⅰ花鳥画の世界/Ⅱ鶴いろいろ/Ⅲ鳥を見る眼
主な展示品
※いずれも百耕資料館蔵
題名 | 原作者 | |
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松に鶴図 | 円山応挙 |
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梅に金鶏鳥図 | 円山応震 |
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花鳥図巻(部分) | 狩野探幽 |
*なお、6月30日(日)・7月14日(日)の午後2時より、担当者による展示解説を行います。