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写作(所蔵)年 | - |
原作者 | 呉春 |
写作者(所蔵者) | 武貞氏 |
法量 | 縦27.6cm×横726.0cm ※上記の画像は一部分 |
解説 | 本品は、呉春の応挙画風時代の代表作と評価される蔬菜図の模写です。本品も7㍍を越える長さがありますが、原画(泉屋博古館蔵)は8.4㍍に及ぶ長巻で、春の芹・なずな・夏の瓜や茄子、秋の南瓜や茸類、冬の大根・蕪など、蔬菜43種をほぼその旬となる四季の順に描いています。こうした画題そのものは中国の蔬果図(蔬菜と果物を描く図)の伝統を引きますが、呉春は与謝蕪村の弟子として自らが親しんだ俳諧の視点からそれを日本の蔬菜に置き換えるとともに、応挙から学んだ写生画法や墨と淡色が溶け合う透明な色彩を用いて、蔬菜を活き活きと描き出すことに成功しています。原画は呉春の後継者たちによりしばしば模写が制作されているとのことであり、本品もそうした作例の一つでしょう。なお、本品の所蔵者(写作者)の武貞氏は(端裏書「青もの之写 壱番 武貞氏」)、館蔵の粉本の収集者である武井伊右衛門(百耕。旧姓武貞)と考えられます。 |