
制作時期 | - |
---|---|
写作(所蔵)年 | 文政10年(1827) |
原作者 | 円山応挙 |
写作者(所蔵者) | 岡田廣章 |
法量 | 縦65.0cm×横32.5cm |
解説 | 笹枝に刺した2匹の鯉が紐でつり下げられています。本品の原画と考えられる画として、ほぼ同図様の画が泉屋博古館に所蔵されるほか(『泉屋博古 日本絵画』に掲載。天明2年(1782)作)、数種の売立目録に制作年の異なる同図様の画が確認できます(大正7年(1918)5月刊行『某氏所蔵品入札』掲載品、高さ57.6㌢×幅31.8㌢、天明4年(1784)作/大正8年(1919)3月刊行『故池田清氏遺品入札』掲載品、高さ75.8㌢×幅39.0㌢、寛政5年(1793)ヵ作)。鯉は出世の象徴とされるのに加え、2匹あわせて「年々有余」すなわち家族の繁栄、夫婦の調和などを意味する吉祥画題であり、応挙も顧客の求めに応じてしばしばこの図様を手がけたようです。ただし、表現上の特徴から、この図様自体は中国明・清時代の絵画の模倣と見られています。それでも、鯉の写実的表現には、応挙の画技の冴えがうかがえます。 |